やっぱり天然はちみつ!加工品ではなく純粋はちみつを選ぶ理由
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はちみつは「ただの甘味料」じゃない
はちみつは古来より、美味しいだけでなく健康や医療にも役立つ“天然の薬”として重宝されてきました。実際、日本の『日本薬局方』でも、はちみつは栄養補給や甘味料、さらには唇のひび割れ治療に効果があると記載されています。ところが近年、はちみつはしばしば単なる「お砂糖の代用品」とみなされがちです。その背景には、市場に出回るはちみつ製品の多くが加工はちみつであり、本来の良さが損なわれてしまっていることが関係しているのかもしれません。
加工はちみつとは精製や加糖、加熱など人工的な処理がされたはちみつのことで、栄養や酵素が大幅に失われているため、せっかくのはちみつのめざましい効能も期待できなくなってしまいます。
加工はちみつと純粋はちみつの違い
まず、「加工はちみつ」と「純粋はちみつ」の違いを整理してみましょう。純粋はちみつとはミツバチの巣から採れた蜜に一切手を加えず、そのまま瓶詰めした100%天然のはちみつのことです。一方、加工はちみつは採れた蜂蜜に人工的な処理を施した製品を指します。例えば、水分を飛ばすための高温加熱、色や香りを整えるための過度な濾過・精製、さらには量増しや甘味調整のために異性化糖シロップを加える、といった加工が代表的です。
こうした加工により、市販のはちみつには本来含まれる花粉などの有用成分が除去されてしまっていたり、中には高果糖液糖など他の甘味料で“かさ増し”されている製品も存在します。
加工はちみつで行われる主な処理とその影響: • 加熱処理: はちみつを高温で加熱すると、ビタミンCやビタミンB1、葉酸などの熱に弱い栄養素や消化酵素が失われてしまいます。本来はちみつに含まれる抗菌成分(グルコースオキシダーゼという酵素)が作り出す物質も、加熱によって酵素自体が壊れてしまうため失われてしまいます。 • 精製・濾過: 不純物を取り除くために細かなフィルターで濾過すると、花粉さえも除去されてしまい栄養価が低下します。また、はちみつを脱色・脱臭(精製)すると、本来含まれていたビタミン類が大幅に減少し、場合によってはほとんど失われてしまいます。 • 加糖(シロップの混入): 未成熟で水分の多いはちみつに、水あめや人工的に転化した糖を混ぜて濃度や甘さを人為的に高めた「加糖はちみつ」もあります。
純粋はちみつだからこその健康パワー
何も手を加えていない純粋はちみつには、はちみつ本来の栄養とパワーがぎゅっと詰まっています。実は蜂蜜には微量ながら約180種類もの栄養素が含まれており、その相乗効果によって私たちの健康を幅広くサポートしてくれます。
たとえば抗酸化物質であるポリフェノールやフラボノイドが豊富に含まれ、老化の原因となる活性酸素を抑制して細胞を守る働きがあります。さらに純粋はちみつには酵素も生きており、ミツバチが花蜜に混ぜ込む酵素の作用で生成されるグルコン酸は腸内環境を整えるのに役立ちます。
また別の酵素であるグルコースオキシダーゼは、蜂蜜内で過酸化水素など殺菌効果のある物質を生み出し、はちみつに抗菌・抗炎症作用を与えています。
さらに注目したいのが、はちみつに含まれるミネラル(無機質)です。実ははちみつの色の濃さとミネラル含有量には深い関係があり、栗やそば、菩提樹(リンデン)など色が濃く風味の強い蜂蜜ほど、鉄分や銅などのミネラルを特に豊富に含んでいます。
失敗しないはちみつ選びのポイント
では、健康志向で蜂蜜を選ぶ際に押さえておきたいポイントをまとめます。
- ラベル表示をチェック: 原材料が「はちみつ」だけで、「純粋はちみつ」や「ピュア」などの表記があるもの。
- 「非加熱」「生はちみつ」を選ぶ: 加熱処理の有無は表示義務がないため、商品説明やメーカーHPの記載をチェック。
- 見た目と価格に注意: 極端に安価・サラサラ・透明すぎるものは加工品の可能性。
非加熱はちみつ(Raw honey)とは?
国際的に明確な定義はありませんが、多くの専門家は「酵素や栄養素が壊れない温度(おおむね45℃未満)で処理された蜂蜜」は“非加熱はちみつ”として扱うべきだとしています。
この温度帯なら: • 酵素(グルコースオキシダーゼなど)が壊れにくい • ビタミンや抗酸化成分が保持される • 花粉などの微細成分もそのまま
一方で、「全く加温しない蜂蜜」もありますが、市場ではごくわずか。結晶化でフィルターが詰まったり、保存性や流通性に難があるため、一般的には現実的ではありません。
DR HONEYの低温濾過は“非加熱”なの?
答えは「YES」です。
DR HONEYでは、最大45℃未満の温度で軽く加温・ろ過を行っています。これは: • 酵素や栄養素を壊さずに保持 • 衛生的な状態で瓶詰め可能 • 花粉などの有用成分も保持
といった利点があり、多くの専門家が認める「非加熱処理」に該当します。
純粋で非加熱なはちみつを選ぶことで、はちみつ本来の栄養価や風味を最大限に楽しむことができます。日々の健康を意識する方にとって、しっかりと製法にこだわった天然はちみつは、まさに自然からの贈り物といえるでしょう。
※1歳未満のお子さまには、ボツリヌス症のリスクがあるため蜂蜜の摂取は避けてください。
参考情報
① 45℃以下の低温での濾過・加温について
- 商業的に流通するテーブルハニーでは、不純物除去のために 最大45℃程度まで加温して濾過するのが一般的で、これは品質保持と作業性のバランスが取れた温度帯であるとされています。
https://www.glorybee.com/blog/why-temperature-standards-matter-for-raw-honey/
② 酵素(グルコースオキシダーゼ/インベルターゼなど)の熱感受性
- *グルコースオキシダーゼ(GOD)**は55℃程度までは比較的安定に活動しますが、55〜70℃では急速に失活します(20〜50℃では緩やか、50〜70℃では活性急減)。
③ 加熱による抗酸化成分や酵素活性への影響
- 45℃、55℃、65℃で1時間加熱した蜂蜜において、45℃まではポリフェノール・抗酸化活性はほぼ維持される一方で、抗菌活性には一定の低下が見られたという研究報告があります。
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8615016/?utm_source=chatgpt.com
④ 「Raw honey/非加熱ハニー」に法的な明確基準はない
- 多くの国では「Raw honey(非加熱はちみつ)」に関する法的な定義・基準が存在せず、業界団体による自主的なガイドラインに依存している状況です。米国養蜂協会やNational Honey Boardでもその点が指摘されています。